REHABILITATION

回復期リハビリ病棟の流れ

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入院~入院決定までの流れ

入院を希望される場合、情報交換がスムーズに行えるように、紹介元医療機関と相談・調整させていただいております。尚、入院の可否については医師の判断により決定されます。

入院中に病態の変化などにより、治療が最優先と判断される場合は急性期病院へ転院する場合がございます。

  1. ① ソーシャルワーカー(地域医療連携室)にお問い合わせ下さい。

    ※転入院を希望される場合、先ずは現在入院されている病院職員にご相談下さい。

    入院相談:045-503-2000(代表)
    FAX:045-503-2800
    メール:soudan@yt-reha.jp

  2. ② 現状の確認
    入院判定に必要な情報を確認させていただきます。
  3. ③ 入院
    入院日が決定次第、紹介元の医療機関に連絡致します。

入院当日~退院までの流れ

  1. 【当院到着】
    1階総合受付へお声掛けください。
    保険証等の確認後、担当者が入院病棟までご案内します。
    細かな入院手続きは、ご家族がお帰りの際に再度総合受付にて行います。
  2. 【入院初日】
    入院時の診察や検査があります。身体の状態やできる動作などをリハビリスタッフが確認します。その後、医師を含めて今後の退院までのおおまかな流れについて話し合いを行います。
    リハビリテーションは入院当日から相談しながら少しずつ行って行きます。
  3. 【入院~2週間】
    1週間程度詳細な評価をしながらチームで目標設定を行います。
    リハビリテーションの計画を2週間以内に共有します。入院~退院までに必要に応じて装具などの補装具の検討、家屋訪問、屋外訓練の検討等も行って行きます。
  4. 【2週間~】
    起き上がり、立ち上がり、歩行、排泄、食事、着替え、身だしなみ等のリハビリテーションを実施します。リハビリスタッフは患者様やご家族の目標設定に合わせてマンツーマンで対応します。
    必要に応じて家屋状況の確認、福祉用具レンタル・購入の相談などをする場合があります。
    原則月1回ご本人・ご家族との現状を共有する場があります。
  5. 【退院準備期】
    必要に応じて退院前訪問指導としてスタッフがご自宅に伺い、動作練習や住宅改修の必要性を一緒に話し合います。☆試験的に外出または外泊訓練をして退院の準備をすることがあります。
    また、退院後に利用可能な制度やサービスを話し合います。
  6. 【退院日】
    退院後の生活に必要な介助や注意点、自主トレーニングについて確認します。
    退院後に利用予定の制度やサービスがある場合には、必要事項について申し送りを行います。

入院中の一日のイメージ

入浴は週3回、土日祝日も365日リハビリを行っています。
皆様がリハビリテーションに打ち込める環境を提供していきます!

  1. 起床

    トイレや洗顔などの整容動作を済ませて食堂へ

    朝食
    食堂
    更衣練習、歩行練習、入浴練習、排泄練習

    その方の状況に合わせた練習を行います

  2. 昼食
    階段練習、屋外歩行練習
    階段練習の様子

    階段練習の様子

    夕食
  3. 消灯

退院後のリハビリテーションについて

自主トレーニング

当院では担当のセラピストが入院中の身体機能評価や生活行為等を評価する中で必要だと思う自主トレーニングを個別指導しています。特に慢性疾患を有する患者様は日常での身体の管理ができていない可能性が考えられる場面も多く見受けられます。セラピストによるセラピーのみがリハビリテーションではありません。我々は「自分の身体は自分で治す」という患者様の主体のリハビリテーションを目指しています。

  • また、入院中のみならずリハビリテーションは退院してからも続きます。(患者様は退院後、自分の身体とは一生付き合わなければなりません。)だからこそ入院中に自主トレーニングなどの自己管理の仕方を学び、退院後に実践することも立派なリハビリテーションです。ぜひ自己管理能力を高めて筋力低下や転倒を防ぎましょう。
  • また、入院中のみならずリハビリテーションは退院してからも続けることが大切です。入院中に自主トレーニングなどの自己管理の仕方を学び、退院後に実践することが、身体機能を維持、向上、再発予防に繋げることとなり、大切なリハビリテーションです。ぜひ自己管理能力を高めて筋力低下や転倒を防ぎましょう。

<自主トレーニングの一例>

膝で枕をつぶす運動

回 ✕ セット

膝で枕をつぶす運動
方法
膝の下に枕やタオルを入れ、膝で押しつぶすように膝に力を入れます。
注意点
押しつぶす際にお尻が浮かないようにしましょう。
体幹運動

回 ✕ セット

体幹運動
方法
四つ這いの姿勢から、肘・膝を曲げずにまっすぐ伸ばして上げます。
注意点
手足と身体は一直線になるようにしましょう。

介護指導

入院中、必要に応じてご家族とスタッフにて介護練習をする場合があります。練習内容は多岐に渡ります。例えばオムツ交換、薬の管理、胃瘻の手順、歩行介助、車椅子操作などがあります。一緒にご自宅に帰られても不安がないように、退院までに看護師やケアワーカー、担当セラピストと何度も練習していきます。

介護指導
手引き介助方法
体幹運動
  1. 介助者の手は、ご本人の手の下から支えます。
  2. 前かがみの姿勢ではなく、真っすぐな姿勢になるように声掛けをお願いします。
  3. 介助者との距離が離れないようにご本人の歩行のペースに合わせて行いましょう。

訪問リハビリテーション

当院は訪問リハビリテーションも併設しています。そのため当院を退院後、在宅での生活に不安な方はぜひご相談ください。訪問リハビリテーションでは個々の生活様式に合わせてより実践的なリハビリテーションを行うことが可能となります。
詳しくは訪問リハビリパンフレットをご覧ください。

家屋訪問について

家屋訪問とは、セラピストや看護師、ソーシャルワーカーなど当院のスタッフが患者様のご自宅に伺い、家屋の状況を把握することを言います。多職種での会議を行い、環境調整やご家族の介護練習が必要であると判断された場合に、必要に応じて患者様のご自宅を訪問いたします。患者様の病状、家屋構造、介護量(ご家族が患者様との生活でどれくらい介護ができそうか)を考慮して退院後の在宅生活をどのように行うと良いのかご家族と一緒に検討します。ご自宅では実際に患者様と動作練習などを行うこともあります。当院では入院後数日でご自宅に伺う場合や退院前に伺う場合があり、家の状況を考えた上で効果的なリハビリテーションを行うようにしています。

入院中に退院後の環境面や、利用する制度やサービス、看護・介護練習をすることにより、退院後の生活がより安全なものになることが期待できます。ケアマネージャーや関係機関と情報共有をすることも重要です。
患者様の状況は個々に異なりますので状況に合わせて行っております。また遠方への家屋調査は行っておりません。

装具作成について

装具療法とは、脳血管障害や脊髄損傷などで下肢の支持性(膝がガクガクする、足首が動かない、足に力が入らない)が低下している方や筋緊張の異常(足に勝手に力が入ってしまう、腕が曲がってしまうなど)や関節に変形のある方、痛みがあって動作に支障をきたしている方(腕の筋肉が弛緩して肩が脱臼してしまう)などに対して機能を補うことで、「歩行が可能になる」、「変形が予防できる」、「痛みが減る」などの効果があります。

装具適応の方(例)

内反尖足(ないはんせんそく)

足首がねじれて足底が天井を向いてしまうような状態。足の裏が床につかないため歩行することが難しくなる。

反張膝(はんちょうしつ)

膝が曲がる方向とは反対に膝が伸びきってしまう状態。膝の関節を痛めてしまうため装具が必要になる。

膝折れ

様々な原因で体重をかけると膝が急激に曲がってしまい、転倒してしまう。しっかりと膝を固定する装具が必要。

足趾の屈曲(そくしのくっきょく)

脳血管障害などにより、立とうとすると足の指が曲がってしまい、痛みが出ることがあり、足底が地面につかなくなるため装具が必要になる。

足が床に引っかかる

脳血管障害や神経の損傷などにより、足首が動かなくなり歩行時につま先が床に引っかかってしまうため装具が必要になる。

装具療法は理学療法において科学的根拠も高く、当院では積極的に装具療法を行っています。適切な装具を選択するためにゲイトジャッジや動作解析装置などを使用して評価を行っています。当院では主に治療用装具を作成していきます。

治療用装具とは?

治療そのものを目的として医師の処方のもと一時的に使われるものです。回復を少しでも促す目的で作成します。回復に伴い、装具は必要なくなるケースもあります。日常生活や職業上必要とされるものや、美容を目的としたものは対象になりません。費用は、各種医療保険制度を利用し、療養費払いとなります(支払いは、全額一時立て替え、その後、各医療保険窓口に手続きをすることでその保険の給付割合に応じた金額の払い戻し(還付)を受けられます。詳細は購入を検討した際に当院の義肢装具士から説明があります)。

装具例

各装具の詳しい説明は写真をクリックしてください。

当院の福祉用具への取組み

当院では患者様のご要望、身体機能に合わせて福祉用具の選定も行っています。例えば車椅子での姿勢が悪いと誤嚥性肺炎につながる、腰痛になる、腕が挙がらなくなるなど多くの問題につながります。

例:車椅子の姿勢

車椅子の姿勢

適切な福祉用具の使用はその後の生活にも大きな影響を及ぼすことが考えられるため、当院では状況に合わせて福祉用具の選定を行っています。

福祉用具の選定

車椅子の選択

上記にある通り、車椅子が身体に合わず不安定な座位しかとれないと、車椅子から立ち上がろうとしたときなど動きにくくなることもあります。そのため用途に合わせてセラピストが患者様を評価しながら車椅子を選定することがあります。

<座面の奥行を合わせる>

座面が長いと「すべり座り」になりやすくなります。

座面の奥行を合わせる

<座幅を合わせる>

座幅が広いと姿勢が崩れます。またブレーキや自走するための操作が難しくなります。

座幅を合わせる

<フットレスト(足置き)を合わせる>

フットレストが合っていないと姿勢が崩れて長く車椅子に座っていられなくなります。

フットレスト(足置き)を合わせる

当院では、セラピストが患者様の座幅を測るなどフィッティングを行い、車椅子や歩行補助具の選定などを行っています。

歩行補助具の選択

ひとことに歩行補助具と言っても患者様の下肢の機能や好みによって種類は様々です。ここでは基本的な歩行補助具について解説します。

<T字杖>

T字杖は足の支持性が高い方(足の力が強い方)に適しています。体重をしっかりと支えるという機能はあまりありません。主にふらふらした時に「ちょこんと着く」といったようなバランス機能を補助する目的で使用します。

T字杖

<4点杖>

1点の杖では不安定な方、足を揃えて歩かなければならない方では4点杖を勧めることがあります。これは文字通り地面に4点支持がありますのである程度体重をかけることが可能です。ただし正しく使用するには杖を垂直につく必要があり、歩行スピードが速く杖を斜めに地面に着ける方には適していません。

4点杖"
4点杖

<歩行器とシルバーカー>

歩行器は、重心が後方に残りやすい方、転倒に恐怖心が強い方などに使用する機会が多くあります。最近では減速ブレーキが付いている物もあり、歩行スピードのコントロールができるものもあります。座面のついている物もあるのが特徴です。股関節の術後などで筋力低下している場合には免荷(歩行器で体重を垂直方向に支える機能)が不十分な場合も多くあり、痛みに繋がるケースも少なくなく、適応しないケースもあるため注意が必要です。

歩行器
歩行器

当院では患者様の必要性に応じて福祉用具専門相談員とリハスタッフが相談して福祉用具のフィッティングも行います。

シルバーカー
シルバーカー